NYXARIA JOURNAL / 2026.09.03
Tシャツの肩幅がサイズ表にない理由|身幅で選ぶ基準
Tシャツを選ぶとき、肩幅の数字を基準にする人は少なくありません。ところが実寸表を開くと、身幅・着丈・袖丈しか書かれておらず、肩幅の欄自体が見つからないことがあります。これは記載漏れではなく、この作りでは肩幅という数字が判断材料として機能しないからです。原因を確認し、代わりに使える基準を渡します。
実寸表にあるのは身幅・着丈・袖丈だけです
手元の実寸表を確認すると、載っているのは身幅・着丈・袖丈の3項目です。SからXLだけでなく、2XLや3XLにも肩幅の欄はありません。
| サイズ | 身幅(cm) | 着丈(cm) | 袖丈(cm) |
|---|---|---|---|
| S | 45.7 | 71.1 | 20.9 |
| M | 50.8 | 73.7 | 21.6 |
| L | 55.9 | 76.2 | 22.2 |
| XL | 61.0 | 78.7 | 22.9 |
| 2XL | 66.0 | 81.3 | 23.5 |
| 3XL | 71.1 | 83.8 | 24.1 |
身幅・着丈の実寸の考え方は、Gildan 64000のサイズ感|実寸の身幅と着丈で選ぶ方法でも整理しています。肩幅だけが抜けているのには理由があります。
肩幅は、国内のレディースブランドで特に重視されやすい項目です。海外規格の展開では、扱われ方そのものが違います。
丸胴という作りが、肩幅の基準点をなくしている
このボディは丸胴で作られています。丸胴とは、脇に縫い目がない筒状の編み地のことです。
一般的なカットソーは、前身頃・後身頃・両袖を裁断してから、肩と脇を縫い合わせて一枚の服に仕立てます。この工程なら、肩の縫い目という基準点が自然にできます。
丸胴はこの工程を前提にしていません。編み機で筒状に編み上げた生地をそのまま裁断するため、脇にも肩にも、縫い目という基準線が生まれにくい構造です。
国内規格でよく見る「肩線から肩線」という実寸は、肩に縫い目という明確な起点があって初めて測れます。ところが丸胴には、その起点にあたる縫い目自体がありません。
肩の位置を支えているのは、肩から肩までのテーピングと、中心の折れを抑えるクォーターターンです。どちらも縫製を安定させるための仕様であり、肩幅を測るための基準線ではありません。
脇に縫い目がないこと自体がどう影響するかは、丸胴とサイドシームなしTシャツ|脇の縫い目がない仕様で変わることで仕様面からまとめています。
海外規格のユニセックスは、肩の考え方が国内表記と違います
サイズ展開はS・M・L・XL・2XL・3XLという海外規格で、レディース・メンズに分けないユニセックス設計です。
国内のレディース・メンズ表記は、体型に合わせて肩の切り替え線を細かく作り分けます。海外規格のユニセックスは、その前提を持ちません。肩幅という項目が実寸表にないのは、この設計と対応した結果です。
体に沿わせる仕立てのように、肩の傾斜や落ち位置を細かく調整する工程は、海外規格のユニセックスには組み込まれていません。シルエットが単純な分だけ、規格そのものもシンプルになっています。
手持ちのTシャツを平置きで採寸し、実寸表と比べて選ぶという案内が公式に示されているのも、同じ理由からです。国内規格の感覚だけでサイズを決めると、実際の仕上がりとずれやすくなります。
肩幅は数字が小さく、個体差の影響を受けやすい
実寸には製品の個体差があります。これは商品ページにも明記されている前提です。
生地の伸縮や採寸方法により、実寸にはわずかな差が生じる場合があります。
身幅や着丈のように数値の大きい項目なら、数mmの誤差は全体に対する比率が小さく収まります。肩幅は数値そのものが小さいため、同じ誤差でも比率として大きく出ます。
仕上がりの寸法が、毎回まったく同じになるわけではありません。
実寸表に載せる数値として、身幅・着丈・袖丈より安定度が低いということです。だから肩幅は載っていません。
サイズを上げても、肩よりも身幅が動きます
袖丈の実寸を並べると、S20.9cmから3XL24.1cmまでしか動きません。1サイズ上げても、袖丈はおよそ0.6〜0.7cm伸びるだけです。
SからXLへ2サイズ上げても、袖丈は22.9cm−20.9cm=2.0cmしか伸びません。腕まわりに余裕を持たせたくて大きいサイズを選んでも、肩から袖にかけての位置はほとんど動かないということです。
袖丈の伸びと二の腕の関係は、Tシャツの袖丈20.9cm|二の腕は袖を長くしても隠れないで採寸データとあわせて説明しています。
一方で身幅は、1サイズごとに約5cm変わります。SからXLでは61.0cm−45.7cm=15.3cmの差になります。Sから3XLでは71.1cm−45.7cm=25.4cmまで広がります。
2XLから3XLだけを見ても71.1cm−66.0cm=5.1cm動きます。着丈も同じサイズ間で81.3cmから83.8cmへ、2.5cm変わります。肩まわりの余裕を探しているなら、確実に動く身幅を基準にするのが理にかなっています。
身幅を実寸表と突き合わせる手順
手持ちのTシャツを、皺を伸ばして平らな場所に置きます。
脇の下から反対側の脇の下までを、まっすぐ水平に測ります。この数値が身幅にあたります。
測った身幅を、上の実寸表と比べます。近い、またはやや大きいサイズを選べば、肩まわりの余裕もおおむね揃います。
メジャーは強く引っ張らず、生地に沿わせて水平に当てます。斜めに当てると数値が実際より小さく出ます。
可能であれば同じ手順で2回測り、近い数値のほうを採用してください。1回だけの採寸は誤差を拾いやすくなります。
実寸表の数値には、製品の個体差が含まれます。手元の一枚と数mmずれていても、それは測り方の失敗ではありません。
候補が絞れたら、NOCTURNE ECHO CAT V2 Tシャツの商品ページで、同じ手順を当てはめてください。ほかのデザインもアパレルの一覧から同じ実寸表で確認できます。
肩幅の欄がないことは、選べない理由にはなりません。動かない数字ではなく、動く数字に置き換えるだけです。